インタビュー

発展途上国での異色のファーストキャリアからベンチャー企業を選んだ彼女のキャリア観

ー現在BearTailにて、カスタマ―サクセス部の部長を務める岩村治香氏。会社の「顔」であるボードメンバーの一員として活躍している。他のメンバーから「魔法使いのような判断力がある」と言われる彼女は、もともとカンボジアで医療の現場に携わっていた。そんな彼女の人柄、BearTailという職場を選んだ理由、仕事に対する姿勢や今後の野望についてインタビューした。

「この道の先には何があるんだろう?」

ー小さい頃はどのような子どもでしたか?

私、山梨の田舎出身なんです。山に遊びに行ったり、秘密基地をつくったりして遊びました。「この道の先には何があるんだろう?」と覗いてみるのが楽しくて、好奇心旺盛な性格だったと思います。習い事はピアノ、習字などいろいろとやっていました。どれも長続きはするけれど、そこまで力をいれてはいませんでした。唯一熱中していたのは、友達のお父さんがやっていた英会話教室でした。思えば小さいころから英語が好きで、海外に興味があったのかもしれません。

「発展途上国で働く」を、現実に。

ー海外への興味が強かったのですね。海外に対する思いは、変わらず持ち続けたのでしょうか。

はい。中学校の「総合」の授業で、途上国の現状と日本人初の国連難民高等弁務官になられた緒方貞子さんについて習ったのが印象的でした。その授業をきっかけに、海外への純粋な興味が、「途上国で働いてみたい」という気持ちに変わったのです。地雷除去の現状や、緒方さんの現場で働くスタンスに強く心を動かされました。その結果、高校も普通科ではなく英語科に進み、大学も国際プログラムで入学しました。

大学3年生の夏休みから1年間休学して、NGOでインターンをしました。半年アメリカで学び、半年アフリカで実務を経験。そのときエイズの啓発業務に携わったことで、途上国の医療に興味を持ち、公衆衛生の研究をするため大学院進学を決めました。

学部時代、サークルを創設したりもしました。最初200人規模の国際協力サークルに入り、そこから派生して、30人規模のサークルをつくり、フェアトレードの食材を学食に入れる活動を行いました。最終的には自分が創設したサークルを中心に活動していましたね。大きな規模の組織よりも、小さい規模でメンバーのパーソナリティの見える組織の方が、私にとっては居心地良い環境だったんです。

異色のファーストキャリアー医療法人で海外の医療施設設立に関わる

ーファーストキャリアはどのように選ばれたのですか?

大学院での学びを活かしたいとぼんやり思っていました。本屋さんで偶然手に取った「『病院』がトヨタを越える日」という本に感銘を受け、即座に著者の先生の講演を探して出席しました。そこでインターンの募集を見つけたので応募し、そのまま就職してしまいました。新卒で入ってすぐにカンボジアに医療施設を建てるプロジェクトに配属され、現地へ。現地では医療の現状調査や医療行為者のサポートを行い、日本に帰国してからは医療人の教育活動に携わりました。医療人のサポートをする中で、尖ったスキルを持っている彼ら/彼女らに憧れるようになりました。「自分も専門的なスキルを身に着けたい」、「私にも何かできないかな」という想いが強くなっていった時、転職を考え始めました。

「今っぽくて面白そう」という直感

転職を考えるうえで身に着けたい専門的なスキルとして、「データ分析を施策に落とす」ということをやってみたいと、何となく思っていました。そんな中、BearTailからオファーをもらいました。転職サイト経由でのオファーでしたが、黒崎さんと話した印象から「今っぽくて面白そう」という直感で入社を決めました。この直感をもう少し分解すると、第1に自分が身に着けたかったデータ分析のスキルが身につくと考えたから、第2に規模が小さく(注・2016年1月当時は従業員数15人程度)1人ひとりの業務のカバー範囲が広いため成長のスピードが速いと考えたからと言えますね。

競争しあうのではなく、協力し合う風土

岩村氏が入社した2016年は、BearTailが組織崩壊を経験した年だった。主軸サービスであった家計簿アプリ「Dr.Wallet」からBtoB経費精算アプリ「Dr.経費精算」へと軸足を移す過程で離職する従業員が多く、従業員数がわずか数名にまで減少したのだ。その時期を経験し、乗り越えた岩村氏から見て、いまのBearTailはどのように映るのだろうか。

ー昔のBearTailと今のBearTailを比べて、変わったところはありますか?

入社当時(2016年)は今と違い、雰囲気がぴりぴりしていました。同僚が一気に会社を辞めていって不安になりましたし、びっくりもしました。一方で、残ったメンバーは「Dr.経費精算」で新しいことをやっていこうという雰囲気だったので、自然と頑張ることができました。そうやって前向きに頑張っていくうちに、気づいたら仲間も増えていって、和気あいあいとお互い尊重しあいながらできるようになりました。 今では仲間どうしで切磋琢磨しつつ、個人として会社に貢献するための成長意識を高く持って、競争しあうのではなく協力しあうところがBearTailの好きなところです。今の雰囲気のまま、いろんなことを達成していきたいですね。

ー働くうえで大切にしていることは何ですか?

「成長を常に意識し、足りない部分は周りの人を見習いながら身につけていくこと」ですかね。BearTailにはともに切磋琢磨できる仲間がいて、会社としても成長している実感があります。だから私は今、BearTailで働けて幸せだと思ってるんです。キャリア選択には悩むことも多いと思います。「何が正解」は無いから、「ここでなら頑張れるかな」という直感を信じ、自分の選択を「正解」にできる環境を選ぶのがいいんじゃないでしょうか。他のメンバーを尊重できる人と切磋琢磨しあいながら、一緒に会社を大きくしていけたらなと思います。

リスクを恐れない天性の直感力と、それを現実にする抜群の行動力が魅力の岩村氏。何でもないことのように今までの波乱万丈な経験を話す彼女からは、ふんわりした雰囲気の奥にある芯の強さを感じた。

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